明るい浴室ファンの皆様お待たせしました!
遠刈田温泉 あづまや旅館の浴室は明るく、胸のすくような空間です。
共同浴場 神の湯
開湯1601年といわれる古くからの温泉地、遠刈田温泉。
その「顔」となる共同浴場、神の湯は2006年、蔵王町遠刈田福祉センターに代わって設立されました。

神の湯, 遠刈田温泉, 蔵王町, 宮城県
地元民から観光客まで多くの人でにぎわう、掛け流しの浴場です。
とっても明るい浴室
神の湯の東に面したところにひっそりとたたずむ温泉宿が、あずまや旅館。
神の湯と同じ源泉である、遠刈田7号泉を使用しています。
日帰り入浴料金は500円と、神の湯の330円よりわずかに高いですが、混雑を避けていわゆる「独泉」を狙うなら、値段以上の価値がありそうです。
思いのほか重厚な雰囲気の漂う、がらんとしたロビー。
廊下の天井が傷んでいて、一瞬ぎょっとします。


右手に目をやると、年季の入った浴室の外観が見えます。
この雰囲気、私は好き。
浴室は男女別の内風呂がそれぞれ一つ。
男湯の脱衣室まで来ました。
シンプルな脱衣所は、既に外光で照らされています。
というのも、浴室側が床から天井まで、一面フロストガラスになっているのです。
古いものが、丁寧に手入れされながら使われ続けているのが分かります。
浴室に足を踏み入れると、窓を一切開けていないのに開放感に満ちている空間に驚きます。
三方向の壁面が大きなフロストガラスで覆われ、日常が印象派の絵画のような色彩を帯びて、透けて見えます。
浴槽の切り欠きから、ザバザバと湯が溢れています。
溢れた湯は、含有成分で浴室のタイルを鉄錆色に染めています。
たった一つの浴槽は8人も入れそうな大振りのものですが、利用者が少ないため湯は新鮮そのもの。
金気臭を主体とする芳香を伴う、うぐいす色の源泉が注がれています。
湧出点では70℃の熱湯を加水して入浴に適した温度に調整されているようですが、湯口の温度は50℃を超えていました。
ジンジンと痺れるような熱さで、さすがに耐えかねて更に加水させてもらいました。
明るい浴室で、真昼間から風呂に浸かってやるのは、温泉の醍醐味の一つです。
こんな名湯を独り占めしている間にも、世界はそこそこうまく回っていく。