巨大プールの足元からじゃんじゃん湧き出るアツアツの湯。
ワールド・フェイマス(世界的に有名)という名に恥じず、温泉ファンからファミリーまで誰もが楽しめる温浴施設に行ってきました。
サンケン・ガーデン
アイダホ州の代表的な温泉街、ラバ・ホットスプリングス。
ワールド・フェイマス・ホットプールズは、ラバ・ホットスプリングスの代名詞といっても過言ではない日帰り入浴施設です。
場所はチュービング(川下り)で有名なポートニューフ川沿い。
入場する前に、裏手にあるSunken Gardenという小さな公園を見てみましょう。


温泉に向かって谷状になっているこの公園には、ラバ(溶岩)ホットスプリングスという地名どおり、火山由来の鉱物が見られます。
およそ27,000年前まで、この一帯には溶岩が流れていたと推定されています。
今でも活発な火山活動が見られるイエローストーン国立公園からそれほど離れておらず、温泉の熱源は同系のマグマ溜まりに起因していると考えられています。
巨大プールからもうもうと湯けむりが上がっています。
こんな公園で遊んでる場合じゃありません、早く風呂に入りましょう。
足元湧出、加水あり、消毒なし
1890年代後半、アメリカ・インディアンのショショーン・バノック部族から米国政府が源泉地帯を購入したのが、有史上の温泉の始まり。
1962年の大洪水で大破しながらも、今日に至るまで常に人気を博してきました。
施設はリノベーションが続けられていて、真新しく見えます。
男女別の更衣室の様子。
全ての温浴エリアで水着着用必須なので、ここで着替えて荷物を預けることになります。
更衣室を出たところに、珍しい水着脱水機がありました。
ぱっと見ただけで分かる構造が素晴らしい。
入り口の一番近くにあるのが、2番目に大きなプールです。
緩やかにカーブした箇所に、階段状にベンチが設けられていて寝湯に最適。
温度は42℃の適温。
いかにも人工的に作られた様子ですが、このプールは最も古くからあるものの一つで、驚いたことに足元湧出。
つまり、底に敷き詰められた玉砂利から、自然の圧力で温泉が湧き出ているのです。
その西には温度設定の違う2つの小さなプールがあります。
ジャグジーが作動していて、ややぬるめ。
西の端のプールは更にぬるめ。
明らかに湯口が設けられていて、いっそう人工的な感じがあります。
それでも、塩素消毒の嫌な臭いはどのプールにもありません。
赤い大きな屋根が設けられているので、日差しの強い時には良いかもしれません。
更衣室のある辺りまで戻って、溶岩が露出している斜面を観察すると、洞窟があります。
穴の中には入れませんが、奥の方に源泉が流れているのを確認できます。
洞窟を挟んで東の端に、先ほど公園から見えていた一番大きなプールがあります。
湯けむりの量が断然多い!
最も古いこの長方形のプールは足元湧出で、44℃のアツアツに設定されています。
時おりプクプクと気泡を上げながら噴出する源泉は、場所によっては飛び上がるほど熱い。
無味無臭、清らかな温泉がこの巨大プールの底一面からじゃんじゃん湧いているわけです。
これは凄い、文句なしにワールド・フェイマス!