湯の川温泉 山内温泉長生湯【廃業】

平成が終わろうとしている中で、昭和レトロな温泉銭湯がまた一つ姿を消します。


味わい深い温泉銭湯

函館市電の東の終点、湯の川停留場から歩いて2分の併用軌道沿いに、昔ながらの銭湯があります。

Light rail

二階建ての大きな建物は、かつて旅館業を営んでいた名残り。

現在は銭湯として営業を続けています。

脱衣所は、男女別のものの間に番台が設置された、ほとんど文化財級のたたずまいを残しています。

Change Room

この空間の味わいは一朝一夕に出せるものではありません。

激アツの湯を、湯もみ

浴室の扉を開けると、旧式のカランに囲まれたスペースの真ん中に、だ円形の浴槽があります。

男湯と女湯の間は、どういうわけかすりガラスによって隔てられており、そのため採光が非常に良く感じられます。

Membrane

浴槽は二つに分割されていて、手前側が大きく、当日は一番風呂だったため、温泉成分により水面にうっすらと膜が張っています。

浴槽からのオーバーフローは、奥側の小さい方からしかありません。

手前側の浴槽に新湯が投入されて、それが奥側の浴槽に移って温度が下がり、排出される構造になっているのです。

Deposits

浴室の一番奥の部分には、函館市企業局が管理する温泉井戸から配湯された源泉を受ける設備があり、周囲は黄土色の析出物でびっしりとコーティングされています。

湯の川温泉の含有成分の濃さがうかがわれます。

給湯パイプはここから大きい方の浴槽に直結していますが、朝一番の入浴となった当日は、50℃近い高温の湯で満たされていました。

この温度では足先さえ入れることができません。

Stirred

そのため、先客がいないことをいいことに、小さい方の浴槽の中で湯かき棒を振り回し、蛇口を全開にして冷水で加水しながら、入浴できる温度に調整。

高温のため加水せざるを得ないのは温泉ファンとして本意ではないものの、塩気があってしっかりと温まる湯の川温泉の良泉を堪能しました。

Closed on October 31, 2018

そんな山内温泉ですが、2018年10月末をもって廃業されるとのことです。

北海道新幹線の開業により、ますます多くの観光客でにぎわう函館。

その町で、昭和レトロな温泉銭湯がまた一つ姿を消します。

かつて温泉ファンに愛された湯の川の名物銭湯、「日乃出湯」の廃業が2011年。

山内温泉も2018年に廃業し、温泉街の歴史が徐々に失われていくことに、人々はそれほど関心がないように見えます。

山内温泉長生湯, 湯の川温泉, 函館市, 北海道
評価[4/5]
日帰り入浴可 (6:00 – 21:30)
宿泊不可
公式サイトなし

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