オホ・カリエンテ温泉リゾート&スパ, ニューメキシコ州

アメリカ合衆国最古といわれる温浴施設、オホ・カリエンテ温泉を訪れます。

「温故知新」という故事成語が意味するように、「古い物事を究めて、新しい知識や見解を得ること」ができるでしょうか?


古きを温めて

ニューメキシコ州の州都、サンタフェはアメリカ合衆国建国よりはるか昔の1610年に、スペイン領「サンタフェ・ヌエボ・メヒコ」の首都として創設された都市です。

サンタフェから北方へ車を走らせること1時間、アメリカ・インディアン(テワ族)の最大級の村落の遺跡、Posi-Ouingeがあります。

スペイン人入植者が征服を効率的に進めるために、先住民の居住域から少し離れたところにサンタフェを建設したことが推測されます。

遺跡は源泉を取り囲むように位置し、温泉がアメリカ・インディアンにとって重要な存在であったことは明らかですが、同じ源泉を利用して、アメリカ合衆国において西洋人が建設したことが記録されている最古の温浴施設が存在します。

1868年に最初の公衆浴場が設立され、それはニューメキシコ州が州として承認された1912年よりずっと昔の話です。

開業当時の建物も現存しており、フィンランド式のサウナを提供する棟として活躍しています。

しかし、古めかしいというよりむしろ、アドビ様式の抑制の効いた建築が現代的なリゾート感を演出しています。

Overview

広い温浴エリアは、水着着用必須です。

大変人気のある施設なので、休日は宿泊客や日帰り入浴客で混雑するのが難点です。

それでも、朝一番に滑り込めば昼前までほとんど貸切状態で楽しむことができます。

Large Pool2

最も大きなプールの湯使いは不明ですが、火照った体を休ませるのに適したぬる湯です。

この施設では、四種の泉質の異なる湯が掛け流されています。

こちらのプールに満たされているのはSoda Spring(炭酸泉)とされ、屋内に設けられています。

なるほど、勢いよく投入される源泉には気泡が多く含まれ、湯口近辺ではシュワシュワとした浴感があります。

一方、こちらのプールに注がれるのはIron Spring(含鉄泉)とされます。

パイプから供給される湯ばかりに気を取られてはいけません。

玉砂利敷きの底に足元湧出の源泉があり、湯の鮮度は抜群です。

Arsenic Spring(ヒ素泉)という、珍しい泉質もあります。

関節炎などに効能があるようですが、さすがに短時間の入浴では分かりません。

それより、浴槽のサイズが最も小さいからでしょうか、先ほどの炭酸泉より顕著な泡付きが見られます。

四種の泉質とは別に、泥風呂もあります。

コロイド状の泥で顔や身体をパックして、年間340日も陽光に恵まれるニューメキシコで日光浴に興じるのは何とも心地良いものです。

こちらのプールに満たされるのは精神疾患に有効な成分を含むといわれるLitia Spring(リチウム泉)です。

数多くの打たせ湯が設けられています。

The Lithia Spring1

新しきを知る

当地に入植して間もなかったアメリカ人はもちろん、古のスペイン人やアメリカ・インディアンの時代から価値が認められてきた深緑色の湯。

Cliff

有名な故事成語、「温故知新」の語源となった論語の一節をひも解くと、後半部分が省略されていることが分かります。

子曰しいわく、ふるきをあたためてあたらしきをる、もっるべし。

アメリカ合衆国最古の温泉に浸かり、現代にも通用する価値を実感するだけでは、足りないのです。

湯から上がったら、人を教え導くことが求められているのです。

The Lithia Pool2

そんなわけで、私は温泉の魅力を発信しています。

Ojo Caliente Mineral Springs Resort & Spa, オホ・カリエンテ, ニューメキシコ州, USA
評価[4/5]
日帰り入浴可 (9:30 – 22:00)
宿泊可 (Web予約可)
公式サイトあり

コメント

  1. massimoさん
    温泉の世界で師と為るべく、修行中の身です。
    引き続きご支援よろしくお願いします。

  2. massimo より:

    毎回、楽しく拝読しています。

    今回のオホ・カリエンテ、まさにホットな知の泉ですね。
    温故知新の本旨、心に刻みます・
    ”以て師と為るべし”

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Ken Springfield