へリーズ・ティピー温泉プール, ワイオミング州

日本の「健康ランド」のダラダラ過ごせる感じが好きです。

源泉かけ流しの温泉があればなおのこと好きです。

そんな温浴施設がワイオミング州にあります。


アメリカバイソン

ワイオミング州の州旗にも描かれているアメリカバイソン(現地ではバッファローと呼びます)の群れは、ホットスプリングス州立公園内の車道から間近に観察することができます。

Lone Bison Bull

Photo by J. Stephen Conn – Lone Bison Bull (2009) / CC BY-NC 2.0

北米大陸への白人入植以前のアメリカバイソンの生息数は60百万頭と推測されています。

しかし、アメリカ・インディアンの食料源であったたため、インディアンを飢餓に追い込んで政府の行政機構に組み込む目的で積極的に射殺された歴史があり、野生の個体群は一部を除いて絶滅しました。

公園の草陰に、野湯があります。

White Sulfur Spring

ホワイト・サルファー温泉, サーモポリス, ワイオミング州, USA

岩盤にこびりついた温泉成分が優れた泉質を物語っていますが、浴槽状にたまっていないのでここでの入浴は不可です。

へリーズ・ティピー温泉プール

Exterior

公園内に三つ存在する日帰り入浴施設のうち、一見ぱっとしないのがへリーズ・ティピー温泉プールです。

ドーム状の屋根が特徴的ですが、老朽化が進んでいます。

Around Water Outlet

かく言う私は、そのうらぶれた雰囲気が気に入りました。

大衆演劇とセットになった日本の健康ランドを思わせるレトロな空気感があります。

Teplee-like ceiling

ドーム状の屋根の下には大きな屋内プールがあります。

ウォータースライダーが設置されており子供向けに見えますが、加水された源泉が使用され塩素消毒はされていません。

Water Outlet

最も大きいプールの温度は35℃。

手前に見える区画は40℃程度に保たれています。

Indoor Pool

ホットスプリングス州立公園内の温浴施設の源泉は全て同じですが、加水と酸化の組み合わせにより見た目が異なります。

加水されていれば当然、透明に近くなりますが、湧出から時間が経過すれば酸化により青みがかった白濁が濃くなります。

Indoor Hot Tub

施設の中で私が最も気に入ったのが蒸し風呂です。

高温の源泉が室内上方に向かって吹き付けられ、むせ返るほど強い硫化水素臭が充満しています。

Steam Room & Sauna

45℃ほどの室内は心地良く、析出物でこってりと覆われた湯口から飛び出す源泉を眺めていると、時が経つのを忘れてしまいます。

温泉ガスで気を失っていただけかもしれませんが…

Outdoor Pool

屋外プールの温度は約33℃。

かなり加水されて温泉らしさが薄弱です。

Outdoor Hot Tub

その脇に、階段状に設置された温浴槽があります。

一切の加水がない源泉かけ流しで、温度は41℃ほどあります。

Soaking

隣で営業している公衆浴場は、料金が要らないものの入浴時間が20分に制限されていてくつろげません。

へリーズ・ティピー温泉プールなら、12.50ドルの入場料で風呂に浸かったりサウナに籠ったりしながら、一日中ダラダラと過ごすことができます。

それこそ日本の健康ランドに近い感覚です。

Hellie’s Teepee Pools, サーモポリス, ワイオミング州, USA
評価[4/5]
日帰り入浴可 (9:00 – 21:00)
宿泊不可
公式サイトあり

そういえば…

ホットスプリングス州立公園温泉浴場を挟んで反対側に、もう一つの日帰り入浴施設があります。

Star Plunge

スター・プランジ, サーモポリス, ワイオミング州, USA

開業100年を超える老舗ですがリニューアルされ、へリーズ・ティピー温泉プールよりにぎわっています。

さて、公営の公園内で民間施設が温泉を引湯して営業している事態は、環境行政がしっかりしているアメリカでなくとも、そもそも考えにくいことです。

既得権の成せる業ですが、これらの施設も州立公園の再整備に伴い存亡の危機に直面しています。

過剰な規制がアメリカの温泉の魅力を今以上に損なうのであれば、それはアメリカ国民にとっての損失です。

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Ken Springfield